熱電冷却アセンブリの試験方法

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レアードサーマルシステムズは、いろいろな組み合わせからなる熱部品の検証試験を数十年間行ってきて、作動ノイズを減らしながら冷却能力と効率を最適化してきました。当社の信頼性および機能試験は顧客の仕様や応用される工業規格に従って、カスタマイズすることができます。

  • 信頼性試験 – 熱電冷却アセンブリの機械的特性が忠実に実現されているかを把握し、意図する応用や、厳しい環境条件でも生き残る能力をテスト
  • 機能試験 – 熱電冷却アセンブリが期待させれる性能を持つことを検証
  • 各種規格準拠 – 製品が適用される工業規格に準拠することを確認
  • 品質管理 – 生産ラインの最後で高品質製品であることを確認


合格基準

熱電冷却アセンブリの状態を確認する最も一般的な方法は、品質試験を行う前後のAC抵抗を測定することです。AC抵抗の大きな低下があれば、熱電冷却器は劣化しています。もしAC抵抗の変化が5%以上あれば不合格となります。

 

熱電冷却アセンブリのテスト法についての詳細は、以下の表をお読みいただくか、レアードサーマルシステムズのヘルプデスクに連絡してください。

 

機械的試験

 

熱電冷却アセンブリが輸送中に不注意な取扱いでも影響されないことを確認。落下試験はパッケージされた製品で常に行う。


テスト実施方法

 パッケージされた製品はパッケージングに要求される高さから表面、端、角に向けて落とす

 

環境試験

 

塩霧あるいは塩スプレイの試験は、材料の腐食耐性を決め、熱電冷却アセンブリ内の部品がきちんと保護されていることを調べるために使う。


テスト実施方法

塩スプレイ試験機は閉じられたチャンバ内で熱電冷却アセンブリに塩水をかけます.  

AC抵抗を試験の前後で測定し、その変化を見ます。退色性や劣化、クラック、ひび割れやねじれなどをチェックし腐食がないことを確認します。

 

この試験は、電力状態の急変で起きる熱電冷却アセンブリへの機械的応力の影響をチェックする.


テスト実施方法

  • オン/オフ 電力サイクル-周囲条件を設定し一定のサイクルで電力を交互にオン/オフする。レアードサーマルシステムズは、最大5万サイクル以上テストできる 
  • 逆電力サイクル –正負の電力条件を急激に変化させることで熱電冷却アセンブリに熱応力をかける。過熱冷却を交互に繰り返すPCR検査でよく使われる。レアードサーマルシステムズは、0~120℃の温度範囲で最高20万サイクル以上までテストできる。その状態に変えるための速度も調整できる。

 

性能試験

 

この試験は重要で、熱電冷却アセンブリが期待される性能をもたらすことを確認する。一連の試験の結果が、一定温度における温度差に対する冷却能力を表す性能グラフに現れている。当社の全てのデータシートにある性能グラフは±10%の許容度がある。


テスト実施方法

空気から空気への装置
  • 熱電冷却アセンブリは、予想可能リーク速度での試験室内に取り付けられ、望ましい周囲温度で人工気候室に置かれる。
  • 試験室のヒータが装置の熱負荷をシミュレートする
  • 温度は熱電冷却アセンブリの内側と外側の出入り口で測られる・
直接空気へ出す装置
  • 内部にヒータを持つ試験室を使わずにヒータを組み込んだプレートをDプレート上に直接取り付けるDプレートとヒータは周囲から遮断されている。
  • 性能グラフの温度差ΔTは、外側の入り口とヒータプレートの温度について計算されている。
液体から空気への装置
  • 試験室を使わずに、インラインヒータを持つ液体回路を使って熱負荷を生成する。
  • 性能グラフの温度差ΔTは外側の入り口温度と液体の出入り口の平均温度で計算されている
この試験は、温度制御を搭載した熱電冷却アセンブリにしか適用できない


テスト実施方法

  • 当社の温度制御試験は意図する応用環境をシミュレートするため人工気候室で行われる
  • 制御可能な温度の確度と安定性は最も高く、それは動作中の温度制御によって決まる
気流と温度分布の理解が、最適な熱管理ソリューションを得るカギとなる。当社のテストエンジニアは部品にないレベルに関しても最適な方法を使い、最終設計で最大の効率/ノイズ比を検証する


使用される方法

  • 気流速測定
  • 制御可能な熱の注入
  • 可変ポンプ速度
  • 液体/空気圧低下測定
  • 液体/気流測定
  • ノイズ測定
どのような業界でも装置メーカーは常にノイズを減らす方法を探している。熱管理システムではノイズは、ポンプやファン、空気ダクトなどの部品で生じる。製品がすでに作られているとノイズ対策はもっと複雑になってくるので、レアードサーマルシステムズは、設計段階や部品の選択から製品のサインオフまで全体のプロセスを通してノイズを測定し評価している。
 

テスト実施方法

  • レアードサーマルシステムズは、IEC61672規格に沿ってクラス1のマイクで音響アナライザを使っているので、信頼性高く長期に渡る周波数測定ができる。
  • 当社はISO 12001:1996の確度グレード3(調査グレード)に従ってノイズを測定しており、ひけをとらない結果を得ている。
  • 顧客が当社内の実力を超えた規格、例えばEN3746やEN61010-1などを求めるなら、当社の外部パートナーの信頼できる研究所でテストすることができる

 

各種規格準拠

 

レアードサーマルシステムズは、規制の要求を満たし、環境に優しい製品を提供することをコミットしている。

当社の熱電冷却アセンブリは次の規格に準拠している:
  • RoHS - the Restriction of Hazardous Substances (特定有害物質の使用制限)
  • REACH - the Registration, Evaluation, Authorisation and Restriction of Chemicals (欧州)
  • TSCA - Toxic Substances Control Act (米国有害物質規制法)
  • CA PROP 65 - Safe Drinking Water and Toxic Enforcement Act(安全飲料水および有害物質施行法:米カリフォルニア州)


当社の環境及び安全作業の詳細をお読みいただくか、ここの製品準拠認定を御要求ください。

 

EMC(Electromagnetic Compatibility:電磁両立性)と EMI( Electromagnetic Interference:電磁妨害)のテスト技術は、熱電冷却アセンブリを市場に出す前に調べる重要な工程。

EMIは、電磁波による妨害現象だが、EMCは装置の特性である。EMCテスト技術は電磁波干渉のある環境で製品が適切に動作するかを決めるだけではなく、同じ条件で他の装置にも影響を与えないことを確認する。これらの見方は共に、製品の安全性と性能を保証するため、開発プロセスでは重要である。


テスト実施方法

  • レアードサーマルシステムズのエンジニアは、当社の外部パートナーの認定試験所でEMC試験を行う。
  • テスト装置は意図した動作条件で動作し、その環境は適用する規格や顧客独自の規格に従って設定される。
  • 当社のEMC試験は次の規格に準拠する;
    - 住まいや商業施設、軽工業の環境での耐性規格EN 61000-6-1:2007  
    - 住まいや商業施設、軽工業の環境での放射規格EN 61000-6-3:2007 とEN 61000-6-3/A1:2011
    - 工業環境での耐性規格 immunity standard EN 61000-6-2:2005
    - 工業環境での放射規格 EN 61000-6-4:2007 とEN 61000-6-4/A1:2011 
熱電冷却アセンブリは、適用される標準規格や顧客独自の規格の放射と耐性の要求に準拠するなら、この試験に合格する。
UL(Underwriter Laboratories)は、最も厳しく、幅広い安全性のテストプログラムを市場で展開している世界大手の認証会社。これらのテストは電気ショックのような危険を同定し除去するだけではなく、デバイスが意図した設置場所で許される値よりも多くの電流を引き込まないことを確認する。UL試験が熱電冷却アセンブリには義務ではないが、部分的にはそれは、一定の規格に従うように要求されることもある。


テスト実施方法

  • レアードサーマルシステムズはULにテスト装置と関連する文書(を製品発売前の都合の良い時に提供する。
  • ULは通常と通常より上の条件でその装置をテストし、地域の標準規格に準拠することを確認する。
  • テスト結果は完全に透明で、ULは製品要求に合うように機械的電気的設計を改善する方法に関して推奨を提供する。
  • UL認定は、その製品が全てのテスト基準を合格したら成功となる。最終テスト報告は、要求に応じて入手できる。

 

生産ライン終了試験

 

ACRすなわち AC抵抗は、熱電冷却アセンブリの最終品質をチェックする時の主な基準の一つ。顧客仕様の初期値からACR値が大きく低下したら熱電冷却アセンブリは損傷受けている可能性がある。AC抵抗を測定することで、期待される性能を持っているかどうかを確認できる。  
熱電冷却アセンブリは、高品質製品の供給を確実にするため以下に示す基準から目視でチェックする:
  • 印刷で描かれた寸法が正確であること
  • 製品の表面に傷や塗料の剥がれがないこと
  • 角が面取りされており鋭いエッジがないこと
  • 接続点がしっかりしまっていること
  • ネジが取れたりゆるんだりしていないこと
  • パイプの出入り口が遮断されていること
  • 製品に適切なラベルが貼られていること  
ハイポットあるいは絶縁耐性試験は熱電冷却アセンブリの絶縁性が十分で、通常の動作電圧条件でリーク電流がないことを確認する。