レアードサーマルシステムズのPowerCycling PCX長方形型熱電冷却器、PCR検査をスピードアップ


PowerCycling PCX長方形型シリーズ、熱サイクル応用の信頼性が高い堅牢なモジュール構成

2022年2月7日 – リアルタイムPCR検査に使われる熱サイクルデバイスは、熱電技術を利用し設定温度や上昇速度を正確に管理することでDNA部分を増幅できます。PCRデバイスの温度制御をもっと正確に行うため、レアードサーマルシステムズは、PowerCycling PCX熱電冷却器の長方形型シリーズを開発しました。独自のプロセスと独自設計のモジュール構造を使うことで、PCX長方形型シリーズはPCR検査向けに高い信頼性と小さな温度勾配が得られ、その結果スループットの向上と検査時間の短縮を達成しました。

PCR検査では熱サイクルを多数繰り返すことが必要で、医療診断用に数百万ものDNA鎖を作り出します。各熱サイクルは3段階からなり、まず第1段階では高温でDNA鎖を分離します。第2段階で50~65℃の溶融温度に冷却し、バイオマーカーをDNAに結合させます。第3段階では温度を72℃に上げてDNAのコピーを配列していきます。熱電冷却器をPCR槽の下に設置し、設定温度を±0.5℃内に正確に管理します。

各温度サイクルの段階での最適な溶融温度を決めることは、研究室の作業者にとってたびたび時間のかかるプロセスになります。PCRトレイ上に温度領域をもっと増やせば、最適な溶融温度を見つけることができます。長方形型の新PCXシリーズは標準的な熱電冷却器よりも温度領域をもっと狭くしているので、トレイ全体でもっと正確な温度制御を行うことができ、作業者が正しい温度をもっと簡単に決めることができます。

「これまでの長方形型の熱電冷却器は、一方向が長いためにたわむことによって製造するのが極めて難しかったのです。幅に対して長ければ長いほどセラミックスでももっとたわみます。だから製造が難しいのです。独自のプロセス制御と先端半導体材料を通して、当社のPCX長方形型熱電冷却器はこの問題の影響を取り除き、リアルタイムPCR検査用の高信頼性のデバイスを提供できるようになりました」、とレアードサーマルシステムズの製品ディレクター、アンドリュー・デレッカは述べています。

PowerCycling PCXシリーズは、熱伝導性の良い「ソフト層」と、独特の堅牢な構造を特長としていますので、熱サイクルによって機械的に生じる応力を吸収します。このシリーズは、テストを繰り返し最新のPCR業界基準を満たしていますので、性能は劣化しません。

PowerCycling PCXシリーズのデータシートにアクセスしていただくか、当社のアプリケーションノートのPCR用熱管理技術について学んでください。

 

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